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歯のコラム:シオノデンタルクリニック

シオノデンタルマンスリーコラム

○歯のコラム 2018年7月 
【大丈夫かなぁ?妊婦さんの歯科治療!】

 

「妊娠すると歯が悪くなる」とよく言われますが、これは本当のことです。
妊娠さんのお口の中は、つわりで歯磨きが難しくなったり、歯周病菌の好む女性ホルモンが盛んに分泌されるので、むし歯菌や歯周病菌が増えやすくなります。その為、歯痛に悩む妊婦さんや、歯ぐきを腫らす妊婦さんは少なくありません。
さて、そういう時に気になるのが、歯科治療で使われる麻酔薬やレントゲン。今月は、そうした妊婦さんならではの歯科治療の気がかりにお答えします。

 

◉気がかり① 歯科の麻酔薬

歯科の局所麻酔で使われているのは、お産に使われているものと同じ麻酔薬です。
一般的には歯科治療でもっとも多く疲れている麻酔薬「リドカイン」は、無痛分娩や帝王切開にも用いられ、妊娠全週で問題なく使用出来るとされています。

 

◉気がかり② 歯科でもらうお薬

お薬の安全性については、お腹の赤ちゃんに実際に試してみるわけにはいかない為、確認されているお薬はありません。歯科では、比較的安全性が高いとされるお薬を、その効果が赤ちゃんへの影響を上回ると判断した場合に限り、必要最小限の処方をしています。

 

◉気がかり③ レントゲンの被ばく量

歯科のレントゲン撮影の放射線量は、歯科用デンタルレントゲン撮影1枚につき約0.008mSv(ミリシーベルト)。パノラマレントゲン撮影1枚につき約0.01mSvです。
日本に住んでいる人が1年間に浴びる自然放射線量は約2.1mSv。デンタル1枚の放射線量はその1/262、パノラマ1枚も1/210に過ぎません。
「産婦人科診療ガイドライン産科編2014」によれば、「50mSv(=50mGy)未満の放射線量であれば、お腹の赤ちゃんへの影響と被ばく量との間に関連は認められない」とされています。ご不安な場合は、撮影時に防護エプロンを着ると、腹部の被ばく量をさらに減らせます。

妊娠中でも、基本的には通常の歯科治療を受けられます。治療を躊躇すると思わぬ悪化をまねくこともあるので、症状が軽いうちに歯科医院で検査を受け、産科の主治医と相談しつつ、体調に合わせて治療を受けましょう。特に重度の歯周病の炎症は「低体重児出産(早産)」に関連すると言われています。早めに歯科に相談して、プロのサポートを得ながら大切な歯と赤ちゃんを守ってくださいね♪

 

シオノデンタルクリニック 歯のコラム 2018年7月掲載分

 

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