○歯のコラム 2018年3月
「〜40代からのインプラント入門〜」
◎インプラントは「オンリーワン」の治療
歯を失ったとき「ブリッジか、入れ歯か、それともインプラントか」と多くの方が迷うことでしょう。インプラント治療は、金属の一部をからだに埋め込み、上部に人工歯を取り付けて使うという特殊な治療法で、いちばんの特長は、金属が埋入した骨にガッチリと統合し自立することです。
それはつまり、部分入れ歯などのように他の歯に負担をかけず、傷めずに済むということ。こうした治療は現状ではインプラント治療以外になく、そういう意味で、替えの利かない治療になっています。ただし欠点もあります。
手術が必要、治療期間が長い、予備治療に時間がかかることもある、そして自費治療である点です。
ただ、信頼性の高い材料と機器・器具を使い、検査と治療計画を精密に行い、感染対策を万全にして、専門的に訓練されたスタッフが治療するとなると、ある程度の費用が生じざるを得ない、といえるでしょう。
◎治療に時間がかかるのはなぜ?
インプラント治療のおおまかな流れは、
①相談と検査
②診断と説明
③埋入前の予備治療
④インプラント体(人工歯根)の埋入
⑤アバットメントの頭出し(接続部分の取り付け)手術
⑥上部構造づくり(人工歯の取り付け)となります。
インプラント治療は、インプラント体を埋入してからあごの骨に結合するまでに1〜4ヶ月ほどかかります。この結合は接着剤でつけたり部分をはめ込むのではなく、骨の生体反応によるもの。つまり、インプラント治療を成功させるには、骨の自然治癒力を見守りじっくりと待つことが不可欠。治療に時間がかかるのはそのためです。
また、人によっては、埋入の下準備として「お口の環境整備」が必須となります。お口のクリーニングと歯みがきのスキルアップでお口の清潔を保つほか、むし歯や歯周病があるならまず治療し、あごの骨が足りなくなっているなら再生療法で増やします。
◎治療後のメインテナンスも重要です
インプラント治療は入れたら終わりではありません。快適に使い続けるには、むしろ入れてからのお手入れが重要です。
放っておいてインプラントの周りがプラークや歯石だらけになると、今度はインプラントの周りに炎症が起き、あごの骨との結合が失われて、せっかくの治療が機能しなくなってしまいます。治療を長持ちさせるために、必ず定期的に歯科医院へメインテナンスにおいでくださいね♪
シオノデンタルクリニック 歯のコラム 2018年3月掲載分